野生動物が残していった面白エピソ-ドから、真面目な話まで、様々な足跡を綴りました。      本サイトの掲載写真は許可無く転載、複製等固くお断り致します。すべての写真に著作権を有しています。


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<   2007年 05月 ( 8 )   > この月の画像一覧

ノスリB~治療~

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獣医師コッシーが飼育をしているノスリBは、重度の腫瘤症(バンブルフット)と翼の損傷があり、現在治療を進めています。
【左肢】保護された時はもう一本指が生えているのか?と錯覚するほどの腫れだったとの事。
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【右足】左肢よりは良いのだが、患部は深い。
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バンブルフットとは、指の平に出来るタコの様なもので、細菌感染により、ジュクジュクに化膿していきます。重度になると断脚になる事も…。
不衛生な飼育管理(運動不足、体重)により発症します。
ですから、野生下でバンブルフットになる事は珍しく、保護猛禽で見たことはありません。

今回のノスリは訳あって(いつかゆっくり書きます)…保護時には重度のバンブルを呈してしまいました。
一時的に保護していたファルコナーの三枝さんはバンブルは何度も経験&完治しています。
その三枝さんから出た『かなり厳しいと思いますが、お願いします』の一言。
…相当重傷なのでしょう。
更に、翼。
長期間地面に擦れていたのでしょう、丁度左翼の指の部分の骨が欠損して羽は無く、カサブタになっています。コレもまた完治は厳しい。
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そこで、獣医師コッシーに白羽の矢が立ったのです。
コッシー自体も見た瞬間に『これは…。』と閉口していましたが、無謀なチャレンジかも知れませんが、まずはバンブルの完治を目指す事にしました。

ノスリBを迎え入れた日から、コッシー初めての『ファルコンリー』開始。
まず、マニング(人に慣れさせる)をし、ベイト(逃げようとして飛ぼうとする)による羽の損傷を食い止め、ウェイトコントロールで肢への負担を少なくしています。
更に、ジャンプアップもしています。勿論、この翼ですから長距離は飛べません。それでも、一生懸命羽をバタつかせ立派にジャンプアップします。

獣医としての知識をフル活用、時に文献と睨めっこし、傷の様子に一喜一憂しながら積極的に行っています。
この時期、獣医師としての仕事で多忙(正に寝る暇も食べる暇もない)なのに、毎日残業(ボランティア)しながら…頭が下がります。

勿論、当のノスリBも良く頑張っています!
そんな二人の努力の甲斐があり、最近は少しずつ良くなって来ました!
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今後も怪我の経過を報告していきたいと思います。
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by w-a-tracks | 2007-05-31 23:03 | リハビリ

タヌキ2 ♂ リリース

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昨年、骨盤骨折&大腿骨脱臼&ヘルニアの治療を行っていたポン吉も、とうとう放獣(リリース)の時を迎えました。長い長い入院生活もとうとう終了です。

若干の跛行(肢を引きずる事)とオペ時に剃った部分の毛が生え揃っていないなどの不安要素はありますが、気候も穏やかで餌も多いこの時期になら野生復帰できると判断しました。

先月の実習会終了後、実習に来てくれた学生さん2人とコッシーで保護された場所である放獣予定地を見に行きました。

とても静かで緑豊かな場所に辿り着きました。
そこには小さい川が流れています。
きっと、ここにポン吉の家族がいるはず。

ただ、民家と隣接しており、小さいながら割と交通量のある道路も傍にありました。
『この道路で事故にあったのかも。
夜には明かりが乏しく、タヌキが横断していても気付けないだろうな…。
タヌキに注意!みたいな交通標識を設置して貰えたらな。』
そんな事を感じました。

放獣には、コッシーと、
一生懸命ポン吉のお世話をしてくれたアニマルキーパーMちゃんと、そして
県庁みどり自然課野生動物担当者さんに立ち合って頂ける事になりました。

県や市などから、野生動物の保護~リリースまでを任せて頂いているのですが、これからはリリースには極力立ち会って頂こうと考えています。
私達としても活動内容をしっかり報告したいと言う気持ちと、今後の対策についてお話出来たらとの想いからです。

私は、今回現場の下見をしたお陰で、色々気付かされた事がありました。
役所の方々にも、実際に動物・リリースを見る事で、少しでも野生動物救護対策の向上に繋げて頂ければありがたいです。

さて、当日は良い天気。放獣日和です。
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餌もアルアル!
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待ちに待った放獣です!【動画】


ワッと飛び出したポン吉は、思わず道路のほうに走っていきました。
それを必死で追いかけるコッシー…

私とMちゃんは『コッシーもタヌキだったのかもよ。自然に帰って行ったんだね~』とおバカな会話をしつつ、担当者さんと動物談義をしていました。

しばらくして、ポン吉は茂みの方へ消えて行きました。
コッシーはヘトヘトでしたが、ポン吉がアレだけ走れれば問題なしの太鼓判です!

実は、私が勤めて哺乳類のリリースは初めてなんです!
治療や飼育で戸惑いや不安はあったけれど、こうして放獣に辿り着く事が出来て本当に良かった。いっぱい勉強させて頂きました。
ありがとう&元気で!!
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by w-a-tracks | 2007-05-26 23:07 | リハビリ

ヒナと親からのお願い

ココの所、『ヒナを拾ったのですが、どうすれば良いですか?』と言うお問い合わせが増えてきました。

まだ羽の生えて無い(筆羽)のヒナ
巣立ち直前のヒナ…
(スズメ、ツバメ、ムクドリ…)
庭、ベランダ、玄関、階段ナドナドあらゆる人目に付きそうな場所で…

モゾモゾ、ピョンピョン…『ピー!』なんて口を開けられた日にはそりゃ~誰でも拾ってしまいますよね。

でも、実はヒナは親に向け『ピー』と言っているのです。

親はそんな我が子をハラハラ見ています。

私たちがヒナや親にしてあげるべき事は『巣を探し戻す事』です。
近くに必ず巣があるはずです。頑張って探してみましょう。

巣が判れば一安心です。脚立を持って来て巣の中に入れて下さい。(注)くれぐれも怪我にはご注意を!

『どうしても見つからない&巣が壊れている場合』カップ麺の容器に新聞を千切り、ヒナを入れ、高い場所に設置して下さい。

ただ、羽が揃っているがまだ飛べないヒナは巣立ちヒナです。(スズメなど)
始めの2~3日はピョンピョン跳ねながら親に誘導されて飛ぶトレーニング中です。(始めから飛べる訳では無い)その場にもしくは近くの茂みなどの安全な場所に置いてあげて、後は親鳥に任せましょう。

人が触ると臭いが付き、子育てを放棄する…コレは経験上無いです。ご安心を☆
保護して数日(1週間まで位)なら親はまた子育てを再開してくれます。

ただ、怪我をしている場合は近くの獣医さんに診て貰いましょう

皆さんのご好意でヒナが無事に独り立ち出来ます様祈っています!
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by w-a-tracks | 2007-05-25 17:16
私がトレーニングしているノスリA、☆アニトラ・ROOM☆内でのマニング&ジャンプアップ、野外でのジャンプアップを終え、日々クリアンスを付けて渡りのトレーニングの最中。

基本的には仕事が終わった後、職場の駐車場で夜練してます。
休日や仕事が午前の日には昼間にもやってます。

ただ、ウェイトがやや高いのもあるのですが、職場の周りは県道&高速が走っていて、日夜交通量の多い場所。
ノスリAは周りが気になって中々トレーニングに集中できないのが現状。
Iggyだって、ここじゃジャンプアップさえ出来なかったですし。
フィールドに移動してあげたいけど、時間的に厳しい…。

でも、ノスリAは日に日に飛ぶ距離を延ばして頑張っています。

今日は仕事前に早朝練してみました。交通量も日中より減るだろうと推測し、眠い目を擦りつつ早々に出勤。
トレーニングをしていると、大先生が出勤して来て写真を撮って下さいました。

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ギャラリーがいると更に気が散ってしまい距離は出せなかったものの、頑張って飛んでます。
次回はコッシー担当のノスリBについて書きますね。

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by w-a-tracks | 2007-05-22 00:02 | ファルコナー

アカハラ

今日は更にもう一個更新します。(サボリ過ぎてたので…)

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以前にも書きましたが、【アカハラ】が保護されて来ました。

…と言っても最初は何の鳥だか分からず、こういう時に限って鳥図鑑が見つからない。
昔見た【シロハラ】に似ているけど、野鳥に詳しい先輩が『シロハラは冬鳥だよ』と教えてくれたので、益々謎に。

早速【赤 勘兵衛】先生に来て貰いました。

案の定。一目で『アカハラの若の♂だね』との事。もう!凄すぎるっ!!
アカハラ…うん。確かに胸~腹が赤い(赤茶)です。
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詳しく聞くと、腹側の尾筒に黒い班があると若。無いと成鳥。
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♂は喉が黒く、♀は白っぽい。若は白が残る。

因みに、アカハラもこの時期は低山に移動するのですが、ここら辺なら見ることが出来るそうです。

保護時には口腔内出血があり、左翼も下がっていて飛べない状態でした。
レントゲンを撮ってみても翼の骨折は見当たらず。口腔内出血から胸をぶつけた可能性もあるので胸部も診てみましたが若干烏口骨に違和感を感じたものの、ハッキリと断定できず。
とにかく、烏口骨なら手は出せないので安静にすることにしました。

アカハラはかなり気が強く、餌替えの度に食いつかれます。
でも、気が強いほうが長期飼育に耐えてくれるので、心強いです。
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by w-a-tracks | 2007-05-19 23:21 | リハビリ
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ご無沙汰しております。
朝から晩まで毎日×2仕事が忙しくて…すっかりブログやHPの更新をサボっていました。
…が、相変わらず野生動物に囲まれた生活をしています。今後頑張って更新しますのでお楽しみに。

今回は毎年母の日に職場で行く遠足でのアニトラエピソードを。
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午前中管理釣り場に行きました。
何羽ものトビが養殖魚を狙って低空飛行して、迫力満点です。
ツバメもムクドリもセッセと巣作り&捕食に励んでいます。
『ウチのイギーやトレーニング中のノスリも、こんなに飛べたらな~』と、見惚れてしまいました。
【動画】

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皆が保護中のアオサギ&アマサギの餌を必死に釣っている横で、釣りのセンスの無い私は、カメラ&双眼鏡を持ち、小学生の子供を引き連れ野生動物探し開始です。

子供達は動物を見つけるのが得意☆
直ぐに捕獲しては見せてくれます。
カエル
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バッタ
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そんな中、大きな穴の空いた木を発見
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覗いて見ました。
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残念。何もいませんでした。

午後になり、場所を移動して山菜取りに行きました。
コッシーと『何かいないかね~』と言いながら歩いていると…。
ホオジロ発見!
双眼鏡を取り合いなが『キャー!可愛い!背中とか尾とか茶色いね~』と魅入っちゃいます。
他にもキセキレイ発見。
更なる獲物?を探していると、結構大きい鳥を発見しましたが、双眼鏡で追えず…クヤシイ!
まだまだ修行が足りません。

そうこうしている時、何と『オオルリ』発見!!!
もう、大興奮でまたもや双眼鏡取り合い!
鮮やかな青が綺麗でした。保護鳥としてお世話した事がありますが、野外でお目に掛かったのは初めてです☆
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実は、この日に持参した鳥図鑑の表紙がオオルリだったんです。
コッシーと『これはオオルリだよね。コルリはもっと青が少ないよね。サイズはどうなんだろう…』などなど丁度話していたものだから感動もひとしおです。

そして、更にうちらの後ろを横断していたタヌキをコッシーが目ざとく発見し、猛ダッシュ!!
慌てたタヌキは沢に降りて行き茂みに入っていきました。

そして…【動画】

な~んと巣穴に入って行きました。道理でとても警戒していた訳だ。

最後に温泉に入ってリフレッシュしました。
野生動物のお世話で毎日クタクタだったのですが、野生動物を見て元気になりました。(苦笑)

今、保護している動物達も、今回であった動物達のように早く自然復帰出来る様に頑張ります!
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by w-a-tracks | 2007-05-19 22:33 | トラッキング

ポチポチと…


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スズメの巣立ちビナが建物にぶつかり脳しんとうを起こし保護されてきました。
半日様子を見て、異常なしと判断し、早々にリリース。元気に飛んで行きました。

更に、アカハラ(若·雄)も建物にぶつかり保護されて来ました。
こちらは左翼が下がり、口腔内出血もみられたので、ただいま入院中。
そして、脚弱のスズメ巣立ちビナも保護されて来て…今日は仕事お休みだったので、お持ち帰りでお世話です。
誤認保護の問い合わせも増えてきました。

とうとう始まったか。
2007年傷病野生動物保護のシーズン到来です。
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by w-a-tracks | 2007-05-11 20:34 | リハビリ
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『お互い慣れない状況の中、日々さぐりあいのような毎日です。』
そう書かれたメールにこの写真が添えられていました。

昨年、他施設で両後肢の骨折手術を受けた部位が化膿したと、運ばれて来た♀タヌキの『ポン子』です。
再手術と治療を経て、すっかり走り回る事が出来るようになりました。
断脚も考えていた程の状態だったので、ポン子の回復力には驚かされました。
流石に、野生復帰までは厳しいのと、保護されて来たときから人間にかなり慣れている子だったので、保護ボランティアさんの元で終生飼育して頂く形になりました。

ポン子を引き取りに来た保護ボランティアさんはこうおっしゃいました。
『この子は残念ながら野生復帰出来ない。終生飼育という形がこの子にとって良いかどうかは分からないけど、より良い環境を与えてあげて少しでもストレス無く生かしてあげたい。』と。

その言葉通り、写真に写っているポン子はすっかり新しい環境にも馴れ、穏やかな顔をしています。
こんな顔…私達は見た事無いですよ。
『良かった』この一言に尽きます。

リリースを目標に活動している☆アニ・トラ☆ですが、保護した動物が元気に生きてくれる事が何よりなのです。保護ボランティアさんには心から感謝しています。
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by w-a-tracks | 2007-05-07 00:44 | リハビリ