野生動物が残していった面白エピソ-ドから、真面目な話まで、様々な足跡を綴りました。      本サイトの掲載写真は許可無く転載、複製等固くお断り致します。すべての写真に著作権を有しています。


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<   2006年 06月 ( 7 )   > この月の画像一覧

アオゲラ

コゲラ&ムクドリをリリースした翌日には、キジバトもリリースしました。

小鳥の部屋もスッキリして来たな~と思った矢先…アオゲラ♂が保護されて来ました。
(アオゲラ♂は頭部全部赤い羽根が生えています)

余程お腹が空いていたのか、ケージに餌を入れると、『パクパク』人が見ているのに餌を食べ始めました。
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触診中も怯える様子無く、手にも自ら乗ってくる勢い。…幼鳥かな。
も~可愛い!!
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右上腕骨遠位に内出血があります。(緑色の部分)

早速レントゲンを撮ると、綺麗に骨折してます。
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日を改めて麻酔下での処置を行いました。
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麻酔が効いてくると…食べたミルワームと共にビロ~ンと舌が出てきました!!
アオゲラの特徴として『舌が長い』とは聞いた事がありましたが、ビックリ!
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尾羽の軸が太くしっかりしているのも、キツツキ科の特徴です。
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結局、仮骨(骨折部位を修復する為に作られる骨)の形成が進んでいたので処置出来ず。
そもそも、キツツキ達は木から木への移動位で、長距離移動をしないのでリハビリで野生復帰を目指す事にしました。

麻酔から目を覚ますと…すっかり人間嫌いに変身。
今や『キョキョキョッ』と大きな声で威嚇されています。(T_T)いいんだけどねぇ。
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by w-a-tracks | 2006-06-30 15:43 | リハビリ

自然界の掟

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『何度巣に戻しても、バタバタして落ちてしまう。兄弟は巣立って、親鳥も来なくなってしまった。』と、ツバメの雛が持ち込まれました。
羽もしっかり伸びて来て、近々巣立ちを迎える程、成長したツバメ。

『何でこの子だけ巣立ちが遅れたんだろう?』と、不思議な位。

…でも、直ぐに訳が判りました。

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脚弱です。
足がしっかり成長しておらずとても小さい。指は曲がった状態で伸びません。
栄養障害なのか、先天的なのか…。
大腿骨とフショの関節部分(人間で言うと膝かな?)が地面に付いて体を支えているので、
ベンチ(タコ)の様な状態になっています。
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更に左翼はしっかり伸ばす事が出来ません。
巣から何度も落ちた時に傷めたのか、やはり栄養障害等なのか…
上手に羽ばたく事が出来ず、羽はしっかり生えてもう飛べるはずなのに、
地面を這う事しか出来ないのです。

親鳥は、巣立ち寸前までしっかり餌を運び世話をしました。
しかし、この子だけ飛べず、何度も巣から落ちてしまう。
兄弟達は既に次のステップ、飛翔訓練、餌を獲る訓練をさせなければいけない…
早く、兄弟達が親離れすれば、秋の渡りまでにもう一回繁殖出来るかも知れない…

そして、親はこの子を置いて行く事にしたのです。
この子の命は、土に還る運命だったのか…または、他の動物の命の糧になる運命だったのかも知れません。
決して冷たい選択ではありません。
厳しい野生界、自然界で生きている動物達の中では、ごく自然な事です。

野生動物達の生きている世界は、私達で言う『厳しい、過酷な世界』だと、目の当たりにしました。

良く『可哀想』と言われる事があります。
いえ、決して可哀想ではないのです。
生態系、野生界を知れば『弱肉強食』でなければ、どの生物も全滅してしまうと理解できます。

『弱肉強食』で無いのは『人間』の世界だけなのかも知れません。
動物全般から見れば、人間の方が『異生物 異生態系』なのかも。

死を待つばかりのツバメを放って置けない…
それは、人間特有の特別な感情。

このツバメの様な運命の子は沢山います。その子達を全て助ける事は出来ないでしょうし、助けてはいけないのです。

でも…何かの巡り合わせで、たまたま人間に保護され、たまたま私の所へやってきた…
せめてこの目の前の命だけは助けたい。
野生界に反していても…
この子の命が尽きるまでは…

飛びながら餌を獲ったり、長距離の渡りをするツバメの体の構造上、
飛べないツバメの長期飼育はとても無理があるし、困難です。
直ぐに腹部が糞で汚れてしまうので、清潔にしないと衰弱してしまうし、水入れも工夫をしないと、溺れてしまう事があります。

でも…私にやれる限りだけど、この子と向き合って行こうと思います。
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by w-a-tracks | 2006-06-28 00:02 | リハビリ

元気で!!

丁度1ヶ月前、【コゲラ】が保護されて来たのを覚えていますか?

以前保護されてきた【ツミ】の様に上昇が出来なかったので、
レントゲンを撮った所『烏口骨もしくは鎖骨の骨折』の疑いと診断されました。
(体が小さい鳥のレントゲンは撮るのも見るのも難しいので断定は出来ませんが)
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コゲラの長期飼育は初めてでしたので、試行錯誤の毎日。
木の穴にすり餌&ミルワームを埋め突つかせたり、
【ドラミング】が盛んだったので(多分逃げたかったのでしょう)ケージに色々な工夫を施したり、
戸惑いながら、徐々にケージの大きさを変え、リハビリをさせていました。

保護されて来る鳥達から、素敵な歌のプレゼントを良くもらいます。
コゲラは【ドラミング】(木を突く音)のプレゼントで楽しませてくれました。

『コッコッコッ…コココココ…コッツ』と、なんともリズミカル。
ケージの内側はドラミングで削れた跡がクッキリ。

キツツキの仲間の尾羽は強い!
木に垂直にとまる時(ドラミングをする時など)、尾羽で体を支える為です。
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その【コゲラ】がすっかり飛び回る事が出来るようになったので、リリースしました。
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保護された幼稚園の隣に神社があり、どうやらそこに生息していたと思われます。
『こんな所に本当にいるのだろうか…』と、少し不安がありましたがリリース!
スイスイ~と飛んで20M先の杉の木にとまりました。
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すると、どこからとも無く『コゲラ』が2羽現れ、同じ木にとまったのです!!!
私には『も~どこに行っていたんだよ!』とイチャイチャしている様に見えたのですが、
先生&新人ちゃんは『縄張り争いですね』と、冷静(^^;)
いや~でも、久々に感動したな~♪

更に、雛から育てた『ムクドリ』
足の骨折もスッカリ治り、テケテケ歩き、パタパタ飛び、パクパク食べるのでリリース決定!

いつも実を食べさせていた『桑の木』の近くでリリース。
生まれて初めて『自然界』を飛びました。
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戸惑いを隠せない様子だったのですが、もう大丈夫!
これからが本番!!生き抜くんだぞ!!!
もう、人間に捕まるなよ~!!!
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by w-a-tracks | 2006-06-19 23:17 | リハビリ

What's your name?

カラスに巣を落とされ、他の雛達は全滅。
唯一生き残った雛をどうしたらいいか?との相談の電話がありました。
カップめんの容器に入れ、元の場所に設置してもらったのですが、親鳥が来なくなってしまったそうです。

まだまだ筒羽(鞘羽、筆羽)しか生えていない、とても小さい雛。
このままでは、体が冷え、衰弱してしまう…と、預かり育てる事にしました。

成長の段階を毎日写真に収め、記録を録る事にしました。
皆さん、どの段階でこの子が誰か判りますか?
*保護当日* 全長親指位しかありません。
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次の日には1mm位羽が鞘から出ていました。
こんなに小さいのに生きているんだ!凄いな~!
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                       ↓
ホワホワしてきました。
羽毛が生え切っていない雛の体温管理は重要。
ミルワームの入っていた容器にティッシュを敷き雛を入れ、虫かご(プラケース)に入れます。
プラケースは湿度管理には丁度いいのです。
プラケースの隣にペットボトルで作った湯たんぽを置き保温します。
                       ↓
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そろそろ判りますか?
胸にも羽が生えてきました。
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餌は【食滞】が怖いので、初めは脱皮したてのミルワームの頭を切り、ビタミン水に付けやりました。ここまで育てば少しずつ7分餌も混ぜていきます。
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もう判りますね。
昔から私達に馴染みの深い鳥です。
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喉部分のオレンジ色の羽も生えてきました。
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メキメキ大きくなります。
私の手と雛の大きさを見比べると、容易に判りますね。
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顔も大人びて来ました(カナ?)
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う~ん可愛い♪
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尾羽も白い班がちゃんと入りました。
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そろそろ、自分で餌を食べて欲しい。
と、言う事で仲間と一緒にしました。
仲間が食べている様子を見て食べ方を習得させます。
他の傷病鳥も(種類によりますが)
食事が変わり(野生界で食べているものと同じものを与えるのは難しいので)
食欲の落ちている時、仲間と一緒にすると真似して結構餌付いてくれます。
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☆手前 雛 ☆真ん中 昨年生まれの成鳥 ☆奥 成鳥
皆、顔や体つきが異なります。
成鳥は胸や額の色が赤オレンジ色
雛は薄いオレンジ色です。
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正解は【ツバメの雛】です。
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今日、初めて飛びました!
リリースまでカウントダウン始まったかな(^^)
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by w-a-tracks | 2006-06-18 22:26 | リハビリ

ムクドリの餌探しの巻

ムクドリも自分で餌が食べられるようになりました。
さて、ではリリースを見込んで…食餌内容を充実させよう!

右手にピンセット、左手にアルミカップを持ち、職場を出たところ先生に
『何するの?』と、呼び止められました。

『芋虫を探しに…(^^;)』と、言うと
『まだその葉にはいないぞ。』と、一緒に餌探しに付き合って下さいました。

『コレコレ。』と、誘われ見に行ったのは、駐車場に植えてある桜の木。
花が散ってしまった後は、全く見もしなかった桜の木の枝には立派なサクランボ
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更に『木苺
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『ムクドリやヒヨドリなんかの鳥は良く桑の実を食べているんだよ。』
と、少し歩いて桑の木の場所も教えて下さいました。
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『わ~い♪』と採っていると…
『食べてご覧』の一言。
『えっ。食べ…ていいんですか…』
『食べてご覧!』
『…はい。パクッ』

木苺は甘くて瑞々しくって美味しい!
桑の実もいける!
サクランボは…スッパイ!!

すかさず先生の一言。
『なっ。スッパイだろう?』だって(^^;)

職場前の電線にはムクドリやツバメなどが大群でとまっているのを良く目にします。
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すると、先生が電線の下を指差しました。
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糞痕!
本当だ。桑の実もサクランボも食べている証拠です。

更に、先生の畑から青虫&毛虫もゲットしました。
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ムクドリはしっかり青虫、果実を食べて赤い便をしました。
やっぱり、サクランボより桑の実がお気に入りのご様子。
毛虫は嫌みたい。
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これからは、極力自然界で食べているものを食べさせて行こうと思います。
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by w-a-tracks | 2006-06-10 22:04 | トラッキング

ダイサギ

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『側溝にはまって飛べなかったみたいです。』と、婚姻色の緑色が鮮やかで、とても優美なダイサギが保護されて来ました。
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一次的に指の麻痺?があったものの、見た感じ異常を感じられません。
早速、触診をしました。
サギ類の保定は鋭い嘴に注意が必要です。
首が思っているよりはるかに伸び、目を攻撃してきます。
つつかれたら最悪失明の恐れもあります。

まずはタオルを被せて、タオルの上から片手で嘴を持ち、もう片方の手で体を持ちます。
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翼、足…異常なし。
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栄養剤を飲ませて様子を見ます。
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次の日、鳥舎に行くと一番高い止まり木にとまっていました。
よし!リリースだ!!

ファルコンリーを教わっているペルさんにビデオ撮影をお願いし、職場のスタッフとその友人の総勢6人で保護した場所にリリースしに行きました。

嬉しい事にダイサギが5羽待ち構えています。
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見事に飛んでいきました。
しかし、何故保護されてきたのでしょう?疑問は残ったままです。

☆おまけ画像☆
(左)アオサギ  (中)ダイサギ  (右)アマサギ  (上)孔雀の尾羽
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『アオーン』 猫?? 『パオーン』 象かぁ~???と大きな声で鳴いて笑わせてくれていた孔雀は、お陰様で、先日飼い主さんが見つかり、帰って行きました。
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by w-a-tracks | 2006-06-07 00:23 | リハビリ
『餌くれ~!!!』
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っと、大きな口を開けて『ビービー』鳴いているのは、ようやく体全体の羽が揃ったばかりの
ムクドリの雛です。
因みに、ムクドリの雛の口の中は黄色。ヒヨドリの雛は赤色なので、直ぐに見分けが付きます。

はいはい。餌をやりましょう。
と、九官鳥フードをふやかした粒を口の中に入れます。
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雛の餌やりは十分注意が必要です。
口を開けるからと言って、餌をやり過ぎると消化しきれず食滞を起こしてしまいます。
ですから、『気持ち少ない程度』を時間を決めてやります。

また、この時期にしっかり栄養を取らないと成長に支障が出ますし、
自然界で食べているモノをやらないと、リリース後餌を探せません。
ドッグフードや果物もやりつつ、ビタミンを少し添加します。

春~夏に掛けて、『巣立ち雛の誤認保護』があり、『雛を拾わないでキャンペーンを行っていますが、
いくら可愛くても『雛』を育て上げるのは、知識、経験、時間などが必要で、
一般の方では至難の業だからなのです。

では、何でこのムクドリ雛はウチに来たのか?
実は、1週間前にとある大学の生徒さんが、ゴミ箱に挟まっていたと保護してきました。
見ると左足がダランと伸びて力が入りません。
触診で直ぐに大腿骨骨折だと診断されました。
フショを添え木代わりにしてテープ、バンテージで固定です。
この時は、親指も一緒に巻きます。
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レントゲンでチェックします。
きちんと固定できたようです。
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あとは、床材をフカフカにして足に負担を掛けない様に…飼育管理ですね。

そんなこんなで、また半日出勤&休日には毎年恒例の
『お持ち帰り』です。
1週間で大分ムクドリらしくなりました。
最近ではようやく飛ぶ練習が始まりました。
まだ跳ねる程度ですが、見ているこちらがハラハラ。
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でも、やっぱりチビチビは可愛いですね(^^;)
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by w-a-tracks | 2006-06-02 21:16 | リハビリ