ヒバリ(雲雀)
2007年 06月 27日
先日やっていた『美空ひばり生誕70年記念』の番組を、ほろ酔いの父親が陽気に歌いながら観ていましたが…。
テレビから聞こえて来る『美空ひばりさん』の歌声は、名の通りの『ヒバリの様な美しい声』でした。
そんな『ヒバリ』が保護されて来たのは数週間前。
連れて来たのは、警察の方。
【違法飼育】です。
野生動物は許可無く飼育する事は出来ません。
捕まえたり、飼ったり、買ったりすると、罰せられます。
許可とは、県から保護ボランティアとして認められた人・場所です。
ちなみに、私も傷病野生動物保護ボランティアの許可を頂いているので、手の離せないヒナなどは、職場だけでなく自宅に連れ帰り飼育をする事が出来ます。
さて、この制度はいつから出来たのか…。詳しくは分からないのですが、恐らく近年でしょう。
自分の両親・その両親(祖父母)、更にもっともっと昔は、現在とは違いテレビゲームなど無い代わりに、子供達は豊かな自然と遊んでいました。
自然とは木や川だけでなく、野生動物も立派な遊び相手。
ザリガニを捕まえたり、蟻の行列を追っかけたり…。
そして、野鳥を捕まえて、飼育し、歌声(さえずり)を競ったり、飛ばして楽しんだりしていました。
例えば、『ヒバリ』は籠から出すと、真上に上がり、上空で『ピーチクパーチク』歌います。
そして、口笛を吹くと、スッと降りてきて籠に入って来るそうです。
どう思いますか?
私は『凄い!』と、思います。
そこまで育て上げるのも、芸を仕込むのも、その鳥にたいして熱意、愛情…とにかく好きでないと中々出来る事ではないはずです。
これは立派な『日本の芸能の伝統文化』ですよね。
しかし、昔は良しとされていたその文化(遊び)は、廃れ・忘られ、違法とまで言われています。
それは、環境破壊が進んだ現代がそうさせたのではないのでしょうか?
勿論、わたしの本音は『野のものは野に…』です。野生動物を捕まえて飼う人は認めていません。
でも、昔そんな遊びをしていた知り合いの方(今はしていませんよ)に、保護した野鳥の飼育相談をすると、的確に詳しく経験に基づいた飼育方法を教えて下さって、野生動物救護にご協力頂いているのです。
環境破壊・違法飼育・野生動物救護…何が良く、何が悪いのか。
聞こえはいいが本質はどうなのか?
正直、私は一概に言えないです。
ただ、昔の遊び(文化)を『駄目!』と、故意に失われていくのは悲しいかな。
さて、本題に戻ります。
保護されて来た『ヒバリ』は左翼を骨折し、左足は怪我をし曲がったまま。
『きちんと飼育できていない(健康状態が悪すぎる)時点で文化でも何でもない。偉そうな事言えないな。』と、誰かが言い捨てました…。確かにその通りですね。