ツキノワグマ(仔熊) ③
2006年 12月 06日
その間ありがたい事に、このブログを通して熊の事を知った【ザウルスさん】が『何かご協力が出来たら…』と、ご好意で柿を2箱も送って下さいました。
私や獣医師コッシーはやれる限りで熊情報を集め、役所の方や県の方に状況を聞いたり、お話をするようにしていました。
そして、とうとう今後の対応が決まり、以前から提案していた『マイクロチップ』をツキノワグマに入れることになりました。
もし、今後リリースした時に、追跡調査が出来るように、私達が出来るせめてもの事です。
万が一…人里に出て来てしまい、再度捕獲された時には、しっかりとした対応策を練る実例になるはずです。
まずは、皆でツキノワグマをケージの端に押して、麻酔を打ちます。
それが、隙間から差し込まれる棒をかわしたり、上に乗ったりして、狭いゲージの中を逃げ回ります。特に、木の上に乗るのは上手で『木の上で昼寝する位だもんな~』と妙に納得しました。
大人5人がかりでようやく麻酔が打てました。
マイクロチップを入れます。
チップを確認。
麻酔が効いている間に身体チェックもします。
体重8.6kg ♀
気になっていた口腔内を見ると…
ケージを噛み、歯はボロボロ。犬歯も丸く短くなっています。
歯が抜けてしまっている部分もも何箇所もありました。
まだ乳歯でしょうから、早く歯が生え揃ってくれる事を期待します。
最後にこの特権を生かし、記念撮影?
クマ大好き獣医師コッシーは、仔熊を抱っこしてご満悦。
今回の件では、いつも眉間にしわを寄せていたコッシーと私ですが、この時ばかりはフニャケ顔になりました。
見ての通り、本当にぬいぐるみサイズで可愛らしかったです。
ツキノワグマ(仔熊) ④へ続く
≪アニトラ・サポーター≫
・ザウルスさん 柿の寄付
・市役所さん 栗の寄付
お陰様で、食欲・排便共に良好の状態で飼育をする事ができました。
ありがとうございました。
スタッフ一同